札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第三章 札幌市の発展と街づくり

第二節 街づくり事業の展開

五 上水道網の拡張

 札幌市の人口増加は、その区域的広がりと共に、水道水源の不足と給水範囲の狭あいさ、そして地下水の汚染と不足の状態を生んだ。そのため札幌市では、昭和二十九~三十四年に第一期拡張事業を実施し、藻岩第二浄水場、配水池の建設を行った。昭和三十五~四十一年に第二期拡張事業が行われ、配水管拡張工事(配水幹線補強工事と未給水地域解消のための配水枝管拡張工事、これを第二次配水管拡張事業とよぶ)、水源拡張工事(山鼻取水場の新設と導水施設の補強工事)、浄水場拡張工事(藻岩第二浄水場の拡張と配水池の新設工事)を行った。四十~四十四年度下野幌水道創設事業が行われた。ついで四十二~四十六年度には第三期拡張事業が行われ、白川浄水場の建設、送水管の敷設、配水池建設などを行うと共に、新水源確保のため豊平峡ダム建設が開始され、その分担金が予算に計上された。この第三期拡張事業は、昭和六十五年までの長期にわたる施設拡張計画の第一次分としてスタートし、昭和五十年を目標としていた。札幌市長期総合計画の策定実施に伴い四十七年度から長期計画の第二次分として第四期拡張事業が実施されることになる。そのほか拡張工事の概要は表10のとおりである。
表-10 拡張工事の推移
種別施行期
昭和
工費
 千円
計画給水量計画給水人口
  人
摘要
1人1日
最大 ℓ
1日最大
   m3
第1期拡張29~34825,00030098,000327,000藻岩第2浄水場,配水池等の新設工事
第2期拡張第2次配水管拡張35~41783,00026098,000378,000配水幹線の補強工事,未給水地帯解消のための配水支管の拡張工事
水源拡張38~40243,000310155,000500,000山鼻取水場の新設工事等導水施設の増強
浄水場拡張39~41541,000310155,000500,000藻岩第2浄水場の拡張,配水池の新設工事
下野幌水道新設40~42122,3823004,20014,000下野幌第1住宅団地造成に伴う取水,導水,浄水施設と配水管布設新設工事
手稲水道第1期拡張手稲40~43139,4272604,20017,000手稲浄水場と配水管布設新設
手稲東39~43194,4462604,00020,000手稲東浄水場及び配水管布設新設工事
定山渓水道第1期拡張43~44200,4431,1776,0005,300定山渓浄水場拡張工事
第3期拡張42~5011,500,000360267,000742,000豊平峡ダム建設分担金,白川浄水場,配水池,配水調整池,導配水管布設工事
緊急施設整備43~4490,000藻岩浄水場増強工事,月寒ポンプ所新設工事,送水施設増強工事
下野幌水道第1期拡張45~48730,00030018,00060,000下野幌第2・3団地造成に伴う下野幌第2浄水場新設,配水管布設工事
手稲水道第2期拡張44~45380,00032016,00050,000西野浄水場新設工事,発寒ポンプ所新設工事,宮町浄水場増強工事
『札幌市の水道』(1970)

 昭和三十五年(一九六〇)主要事業十年計画が開始されるが、その中で水道拡張事業は、昭和六十年を最終目標にしている。総人口八一万五〇〇〇人のうち普及率八〇パーセント六五万人を給水人口とした。豊平川で右岸地区と左岸地区に分け、左岸地区は既設の藻岩浄水場を拡張して給水し、右岸地区は新たな水利権を得て中の島地区に浄水場を新設して給水する計画であった。給水地区は、札幌市域のうち山岳地帯、月寒川以東、琴似・篠路・元町の一部を除いた地域と豊平町月寒、平岸、中の島、美園、真駒内としている。その他の地域である篠路、厚別などの市街地付近については地下水を水源とする簡易水道を布設して給水するという計画であった。配水管は二〇〇キロメートルを拡張して総延長五四〇キロメートルとし、給水可能面積五九〇〇ヘクタールとし、浄水場の配水能力を、一日八万四〇〇〇立方メートルから九万八〇〇〇立方メートルに増強するとある。次いで道央新産業都市における札幌市建設六年計画では、昭和四十五年に給水人口五六万六〇〇〇人給水普及率六八パーセントとするための施設整備を行うとしている。そしてダム建設に対応して必要になる施設の整備も行うとして、藻岩水道の拡張、新浄水場の建設、定山渓水道の拡張、下野幌水道の新設を札幌市が施行する事業としている。さらに札幌市建設五年計画では、豊平峡にダム建設が決まったためそれに対応する給水施設を整備すること、新浄水場の建設、定山渓水道の拡張、配水管拡張を札幌市が施行する工事としている。