札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第三章 札幌市の発展と街づくり

第二節 街づくり事業の展開

五 上水道網の拡張

 戦後の水道整備はしばらく人手不足と資材の入手困難そして財政問題などから修理さえもままならなかった。しかし昭和十六年札幌市と合併した円山町域への配水管延長二四〇〇メートルを布設する第一次配水管拡張事業が昭和二十三年から一二年間三十四年度までの事業として始まった。二十三年度には円山地区の南一~北二条間西二〇~二二丁目の区間に配水管増設、二十四年度には豊平、北光、苗穂三地区に四六〇〇メートル、円山地区の中心部に八一〇〇メートルの配水管を増設した(札幌市水道五十年史 札幌市水道局 昭63)。
 二十五年には五カ年計画事業の一環として、円山地区他七地区に配水管を張り巡らすことになった。
 新規事業五年計画のなかでの配水管拡張工事計画は、円山地区一円の二万一八二〇メートル(昭25~28)、幌西地区の南三~一四条間西一五~一九丁目の区間九三五八メートル(昭25~27)、山鼻地区の南一四~二二条間西一三~一五丁目の区間八五五〇メートル(昭28、29)、幌北地区の北一二~一六条間西三~七丁目の区間五五六〇メートル(昭26、27)、鉄東地区の北一〇~一三条間東七~一〇丁目の区間一〇九〇メートル(昭25)、豊平地区の水車通~平岸街道間豊平八条三丁目~十一条三丁目の区間二一一〇メートル(昭28)、桑園地区の北五~一〇条間西一四~二三丁目の区間六五八〇メートル(昭28、29)、東橋地区の東橋に配水管を添架して北一条幹線と白石幹線を連絡する五三二メートル(昭25)というものであった(新規事業五年計画案総括表)。実際は資材の値上がりなどのため二十六年度には修正や給水区域に旧札幌飛行場跡地が付加され、円山他八地区延長三万七二八四メートルとなった。その後も給水区域は増加され、二十五年以降の事業区域は、表9のようになった(札幌市水道五十年史)。
表-9 第一次配水管拡張事業による事業区域(昭和25年以降)
事業区域
25円山,幌西,鉄東,北光,山鼻
26東橋,北光,幌北,白石,苗穂,豊平
27桑園,幌北
28円山,幌西,幌北,北光,山鼻,豊平
29円山,豊平,山鼻,桑園,北光,中島,幌北
30幌西,幌北,豊平,山鼻,藻岩下,桑園
31山鼻,豊平,幌西,南円山,宮の森,菊水上町
32山鼻,桑園,南山鼻,豊平,南円山,幌北
33円山,幌北,菊水,北光,元町,桑園,新琴似
水車町,菊水南町,宮の森
34鉄東,南円山,菊水南町,菊水上町,苗穂,琴似
山の手,北円山,幌北,北光,山鼻,藻岩下,曙,東
『札幌市水道五十年史』(札幌市水道局 昭63)より作成。

 このような配水管拡張事業に加え、新規五年計画では、藻岩山浄水場配水池の増設を二十六、二十七年度に計画したが、二十五年度に沈殿池、濾過池、配水池を含む浄水場全体の増設計画に変更され、二十七~三十年度の四カ年事業となった。再度改定されて二十九~三十四年の第一期拡張事業として実施された。さらにそれまで放任給水が使用戸数の七割を占め計画給水以上の利用量となっていたが、二十四年度から防火用水確保と濫用抑制、そして水道料金適正化のため計量制を実施することになりメーター取付を開始した。また水道事業は、二十八年から企業会計として独立採算制となった(札幌市水道五十年史)。