札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第一章 戦後札幌の市政と行政

第四節 国際交流と札幌オリンピック大会

五 第一一回大会の招致と開催決定

 第一一回オリンピック冬季札幌大会は、戦前の幻のオリンピックとなった第五回大会の返上から数えると四四年を経過していた。大会開催の悲願がまず達成されたのであるが、戦後では札幌市がオリンピックの招致を決意してから一一年、札幌での開催決定から六年を経過して迎えられた。この間、招致へ向けての種々の活動が展開され、決定後は開催のための諸準備、施設建設、関連事業の実施がなされ、市内は工事ラッシュが続き町並みが変貌(へんぼう)する激変期であったといえよう。
 このオリンピックの札幌での開催は、現在までの様々な成果、影響をもたらしたが、それらを総括すると以下の諸点に顕著に認められるだろう。第一は、札幌市が世界的に知られ、都市として好印象を残したことにより、内外に国際都市として認知を得たことである。それと共にオリンピックが契機となって、行政・市民レベルの国際交流が進められていったことである。第二は、国内外の観光客の増加であった。オリンピックによって雪まつりも世界的に有名となり、冬のスキー観光にもはずみがつき、札幌市は四季を通じて観光客を誘致できるようになった。第三は、多数の関連事業の施工によって都市基盤が整備されたことである。特に道路整備、地下鉄、地下街などがそうであり、長らく懸案であり難航していた駅前通の拡張も実現をみ、オリンピックによって札幌のマチづくりは二〇年早まったといっても過言ではなかった。第四は、完備した競技施設ができたことにより、競技団体・市民の間でウィンタースポーツの振興がより促進され、札幌市が名実共に冬のスポーツ都市の地位を確立したことであった。