札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第5巻 通史5上

第九編 大都市への成長

第一章 戦後札幌の市政と行政

第一節 占領下の市政と行政

一 占領軍の進駐と軍政

 朝鮮戦争開戦からまもなく戦線に出動した第七歩兵師団に対して、二十五年九月二十六日、札幌市議会では「幾多の功績を樹てられた将兵各位の崇高なる任務」に感謝決議をおこなっている(七期小史)。
 一方、日本側と米軍との間で、軍事車両通行の問題や米軍兵による治安悪化などのトラブルが増えてきた。これに対処するため、高田富與市長の発案で、二十六年頃から、米軍司令官と市長・札幌警察署本部長などとの協議の場として「日米諮問委員会」(あるいは「日米諮問会議」)が設けられた。一、二カ月に一回、会場は米軍の将校クラブや札幌市の産業会館などの持ち回りとし、市長が議長または司会役をつとめた。はじめの頃の議題は、米軍兵士の物資横流し防止・ラッパ起床についての騒音防止・除雪費用の分担などの市民生活に密接に関係するもので、米軍側も市側の要望を聞き入れたという(以上、元助役河崎氏からの聞き取り)。
 これは、昭和二十八年の札幌市役所庶務課「事務概況報告綴」では「日米団体関係諮問会議」として記述がある。朝鮮戦争休戦という緊張の緩和に応じて、目的は「札幌市と合衆国軍との親善関係の助長を図る」とされた。この年の札幌側の委員は市長・第一助役・総務部長・公安委員会委員長・札幌商工会議所会頭・国際事情研究普及会理事長・市教委教育長で、米軍側は副司令官・民事課長・憲兵司令官・牧師長・軍医長・対情報教育長・民間情報官となっている。「日米両国民の習慣の相異から生ずる誤解を除去し、又相互に起るであろう火災の場合の救助に協力する措置を講ずる等、日米親善に大きな貢献を果たしている」と評価された。
 昭和二十九年以降は、自衛隊の代表者を加えた三者の会議となった。昭和三十二年までの開催が確認される。