札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第4巻 通史4

第八編 転換期の札幌

第八章 「教育都市札幌」の実像

第三節 幼稚園教育の成立と展開

三 「幼稚園令」の制定と昭和戦前期の札幌の幼稚園

 桑園幼稚園の園児数は、開園した大正十二年こそ二五人であったが、次第に増加して昭和二年には四五人に達した(札幌市統計一班)。しかし、六年七月になって経済不況に起因する園児の減少を理由に一時閉園する措置をとった(60年のあゆみ)。事実、五年の園児数は二〇人であった。この時期の園児数の減少は他園も同様であったが、若葉幼稚園では六三人、北光幼稚園では七一人、山鼻幼稚園では一〇五人がそれぞれ在籍していた(札幌市統計一班)。

写真-16 札幌若葉幼稚園の雛祭り(北タイ 昭10.3.6夕)

 同幼稚園の園長・新島善直は九年に北海道帝国大学を定年退官し、北星女学校校長に迎えられた。新島は幼児教育の重要性に着目し、翌年四月、同校に一年課程の保育専攻科を設置するとともに(60年のあゆみ)、その実習園として、五月に桑園幼稚園を再開した。そして、実習の指導者として第二遺愛幼稚園(函館)から太田嘉受子を招聘し、保育専攻科教諭兼幼稚園主任に任命した(同前)。再開当初の園児数は七、八人に過ぎなかったが、太田が退任する十五年には五、六十人にまで増加した(同前)。
表-3 札幌市内の幼稚園一覧 (昭12)
名称園児数卒園園児数保姆数
若葉幼稚園20人10人30人12人6人18人2人
北光幼稚園
札幌幼稚園
山鼻幼稚園
堯祐幼稚園
桑園幼稚園
めばえ幼稚園
48
23
48
30
17
19
42
22
54
19
18
18
90
45
102
49
35
37
36
7
32
24
12
7
27
7
41
17
12
8
63
14
73
41
24
15
4
3
4
3
2
2
札幌市統計一班』より作成。