札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第4巻 通史4

第八編 転換期の札幌

第三章 都市計画と社会資本整備

第一節 札幌の発展と都市計画

四 都市計画事業の開始

(四)土地区画整理事業

 昭和十九年三月二日、札幌市役所において道庁主催の都市計画地方委員会が開かれた。札幌市関係の事業として、近年工場が盛んに建設される琴似町に、将来水道、道路等各種の施設を施工することに支障があり、防空上の危険も予想されるので土地区画整理をすることになった。土地区画整理を行う地域は、函館本線以南、札樽国道以北、琴似川以西、琴似市街裏までの一帯である。さらに札幌市では、この琴似と同じ傾向を示している東札幌駅付近についても同様の処置を講ずることになった(道新 昭19・3・3)。
 これについては、十八年五月十八日石狩支庁長から琴似町長宛に意見答申方の照会があった。それに対して、琴似町長から道庁長官へ区画整理の助成を申請した(札幌市史 政治行政篇、札幌都市計画概要)。そして上記の地方委員会の後、三月八日内務省告示第一〇九号で札幌都市計画琴似土地区画整理の決定と、北海道庁と札幌琴似町役場での図面の縦覧が告示された(官報第五一四三号 昭19・3・8)。三月十三日、琴似町長は道庁長官に対して、同事業の施行内申を行った。
 その要旨は、現在農耕地である整理区域は工業適地でもあって、このままでは乱雑無統制な工場地帯となるので、区画整理を実行して系統的交通路と適当な工場敷地を造成する必要があるというものであった(札幌都市計画概要)。そこで道庁長官は三月十八日、琴似町が土地区画整理事業を都市計画事業として施行すべきことを命じた(道庁告示第三三二号 北海道庁公報第三三四八号 昭19・3・24)。また三月二十四日、この札幌都市計画琴似土地区画整理事業の図面を、北海道庁振興部道路課と琴似町役場で縦覧することを告示した(道庁告示第三二八号 北海道庁公報第三三四八号 昭19・3・24)。そして北海道庁は、琴似町に設計書を提出させ、四月七日札幌都市計画琴似土地区画整理施行規程と設計書を三月三十日に認可したことを告示した(道庁告示第四〇三号 北海道庁公報第三三五九号 昭19・4・7)。
 設計書によれば、区域は〈東〉琴似川市町村界、〈南〉国道四号線(現道道宮の沢北一条線)中心線、〈西〉二十四軒第一道路中心線、〈北〉国鉄函館本線敷地帯で、地積三八万三四〇〇坪(内訳住宅三・五パーセント、農耕地九一・一パーセント、その他五・四パーセント)、工事着手予定は十九年九月、完了予定は二十一年十一月で、工事費一八万六〇〇〇円であった。これに基づいて測量調査と設計を完了したが、戦争の悪化と第二次世界大戦の敗戦で中止された(札幌市史 政治行政篇、札幌都市計画概要)。