札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第2巻 通史2

第六編 道都への出発

第七章 札幌進展期の社会生活と文化

第五節 都市衛生の整備と災害

一 進む医療施設と保健衛生

 毎年のようにくりかえされる伝染病の流行にともない、二十四年六月札幌区役所では夏期衛生上清潔法を実施し、札幌区内を四ブロックに区切ってそれぞれ日割を告知し、道路清掃を励行するよう諭した。四ブロックとは、大通以南創成川以東、大通以南創成川より西新川まで、大通以南新川より以西、大通以北全市街であった。この清潔法は毎年夏期に強制的に励行されたが、伝染病が流行する気配がある場合には季節を問わず区民に厳重に励行をうながした。ことに伝染病流行が予想された二十八年の場合、北垣長官の清潔法施行の訓示にもとづいて五月二十一日、林区長は区内のおもだった人びとを区役所に招集し、清潔法執行と衛生上に関して協議し、六月末ブロックごとに日割を告知し、各戸の大小下水の浚渫から戸内清掃を励行させた。しかし、当時の区民たちは清掃の義務観念に乏しく清潔法が徹底されなかったため、二十九年には総代人を衛生係に任じて監視を強化したり、街路取締違犯者には罰金を課すにいたった。
 三十一年四月、札幌支庁村上先札幌支庁諭告第三号で「清潔法」を公布した。その内容は以下のとおりとなっていた。①溝渠下水汚芥溜の浚渫掃除を行うこと。②溝渠等汚水を道路に散布しないこと。③便所は汲取掃除を行い破損個処は修理をすること。共同便所または井戸付近の便所は特に掃除を厳にし生石灰乳を散布すること。④井戸近傍は厳重掃除を行い汚水滲透汚物混入等なからしむること。⑤家屋内は勿論周囲は厳重に掃除すること。⑥昨年までに腸チフス等伝染病患者を出した家は、室内各部床及床下を掃除し、塵芥を焼却し、畳、敷物並びに寝具衣類等充分日光に曝し乾燥せしむること。⑦各戸掃除の塵芥は南一条東四丁目番外地の塵捨場に棄却すること。また毎戸適宜焼却するも可とす。