札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第2巻 通史2

第五編 札幌本府の形成

第二章 開拓使本庁と札幌

第五節 交通・運輸施設の建設と治水

一 交通の整備

 島判官の計画の「石狩大府指図」には、銭函道・杓子琴似道・千歳道・有珠道・室蘭道が記載されている。これらの道路がその時に存在したかどうか不明である。しかし近世に銭函道と千歳道の開削はなされていた。
 明治二年(一八六九)十月島判官は陸路銭函に到着したが、その途中黒松内越山道・余市越山道・雷電道路等の函館と札幌を結ぶ交通路整備を計画した。その中に札幌銭函間道路もあった。銭函道は前述のとおり十月頃から着工した。しかし雪中の工事であったためか、現在の手稲区富岡宮の沢付近にあった谷地を避けられず、融雪後は使用できなかった。そのため三、四年頃に改修工事を計画している(銭函新道見取図 北大図)。この付近は現在の国道五号も山側へ迂回している。この銭函道は最終的に札幌本道工事に合わせて完成するまで一部改修工事が行われるだけで、完全な修復工事はなされなかった。

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写真-9 銭函新道見取画図(北大図)

 さらに二年十二月美泉定山に金五〇両で室蘭道の開削を請け負わせた(御金遣払帖 市史 第七巻)。また、有珠善光寺に有珠から札幌郡境までの有珠新道の開削を指令した。これに関して、伊達藤五郎へ労働力の確保を指令した(諸留 北大図)。これらの道路が現国道二三〇号の原形になるものと思われるが、工事などの実態は不明である。