札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第1巻 通史1

第二編 先史の札幌

第五章 擦文時代

第二節 遺跡の分布

北区の遺跡

 北陽小学校の敷地内にあった遺跡で、当時は旧琴似川は遺跡の西側に蛇行しながら流れ、この川から七五~九〇メートル離れた微高地(自然堤防)上に遺跡は立地している。竪穴住居跡一七軒と土壙、溝状遺構が各二個みつかっている。文化層は、層位的に上層(第Ⅰ文化層)と下層(第Ⅱ文化層)の二時期のものがある(図3)。

図-3 K460遺跡出土の土器
(1~8:第Ⅱ文化層〔下層〕,9~16:第Ⅰ文化層〔上層〕)

 竪穴住居跡は、第Ⅰ文化層で一三軒、第Ⅱ文化層から四軒みつかっている。第Ⅱ文化層(図3-1~8)からは、口縁部に横走する沈線文がある大型の甕と胴部に沈線文が一本巡る口径のわりに器高が高い坏、内面に青海波の叩き痕がある須恵器の大甕、鉄製刀子、土製紡錘車、棒状礫などが出土し、擦文前期の所産と考えられる。第Ⅰ文化層(図3-9~16)は、甕・坏ともに横走沈線文に加え鋸歯状の沈線文があるもので同中期前半のものである。