札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第1巻 通史1

第一編 札幌の自然史

第四章 台地と扇状地

第三節 扇状地堆積物

 西区西野の市街地をのせる発寒川扇状地は、福井・平和付近を扇頂として、次第に高度を下げ、JR函館本線付近で地下に潜伏してしまう。この扇状地の末端部に近い八軒におけるボーリングの地質柱状図(図11)をみると、地表から深度一五メートルまでは泥炭まじり粘土層および粗粒砂があるが、その下位に、発寒川扇状地礫層と思われる砂礫層が、深度一五~二四メートルまで堆積し、この直下に厚さ四五センチメートルの火山灰層をはさんで、深度二四~二八メートルにわたって泥炭層がある。この泥炭層(深度二五・七メートルのもの)の14C年代は、およそ三万一〇〇〇年前である。泥炭層の下位には細粒砂が発達し、深度三八メートルから五三メートルまで、再び扇状地堆積物と思われる砂礫層がある。その下位は細粒砂・シルト・粘土の互層となる。

図-11 八軒ボーリング柱状図

 このように、発寒川扇状地の場合も、その基底は五三メートルと札幌扇状地とほぼ同じ深さで、全体的な堆積層序も類似している。したがって、発寒川扇状地堆積物も最終氷期の前半から末期までに堆積したものである。しかし、扇状地地形の完成は、札幌扇状地より古い時期であると考えられる。