札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第1巻 通史1

第一編 札幌の自然史

第四章 台地と扇状地

第一節 最終間氷期の地層

 もみじ台層はもみじ台団地付近から、野幌丘陵の北縁部を通り、大麻団地や江別市街地が広がる台地(大麻面と江別面)までは確実に追跡できる。元江別付近では基底部に最大十数センチメートルの安山岩の礫を含む礫層、その上部は淘汰のよい細礫・中粒砂層となり、クロス・ラミナも発達する。貝化石はみられないが、砂層に、砂にもぐって生息する動物の巣穴の化石が残っている。
 もみじ台団地付近より西側の台地では、もみじ台層に相当する地層の分布が確認されていないが、月寒台地の北縁部、つまり、東月寒地区に分布する砂礫層が、分布高度などからみると、もみじ台層に相当するのではないかと考えられる。
 もみじ台層の基底の標高は場所により異なり、江別市の元江別~大麻地区では一二~一五メートル、下野幌~もみじ台地域では最高三二メートルとなっている。このような場所による基底の標高差は海水面の上昇にともなって、海がどんどん内陸部に浸入し、そこに礫や砂をためたことを示している。したがって、その海水面は現在より少なくとも三〇メートル前後、上昇したことになる。このようなことから判断すると、もみじ台層は更新世の最終間氷期(ヨーロッパ・アルプス地域の編年でいうリス・ウルム間氷期)の堆積物であると推定されるのである。