札幌市中央図書館/新札幌市史デジタルアーカイブ

新札幌市史 第1巻 通史1

第一編 札幌の自然史

第三章 野幌丘陵の地層

第一節 野幌丘陵の土台

 裏の沢層下野幌層の層位関係は不整合であるが、両者の分布はほぼ同じ地域であり、しかも、地層の走向(*5)・傾斜(*6)もよく似ている。すなわち、野幌丘陵の稜線に、ほぼ平行して南北に走る背斜(*7)軸(野幌背斜)を境に東と西へ緩く傾斜しているのである。地層の傾斜は東側では一二~一三度で、西側が七~八度とやや緩くなっている。そして、下野幌層は、その傾斜を保ちながら、西側の低地の地下に延びていることが、市内の多くのボーリングで確かめられている(第四章参照)。
 このように、裏の沢層下野幌層の構造が野幌背斜に支配されていることは、下野幌層の堆積後、つまり、中期更新世の初期(六〇万年前頃)からの地殻運動によって、野幌丘陵が形成されはじめたことを物語っている。
 
 *5 走向(そうこう) 傾いた地層面、岩脈壁、節理面、断層面、鉱床などが水平面と交わる直線の方向。地層の走向といえば、地層の延びの方向と理解してもよい。
 *6 傾斜(けいしゃ) 地層の層面が水平面となす角。

 

 *7 背斜(はいしゃ) 層序的に下位の地層が中心部に出ている褶曲構造。一般的には褶曲している地層の波形の山にあたる部分。