跡見学園女子大学/図書館所蔵百人一首コレクション

本データベースについて

本データベースは、跡見学園女子大学図書館が所蔵する「百人一首コレクション」について、目録情報と画像を広く一般に公開するものです。収録した資料は、すべて本学の新座図書館で収集・管理しています。資料閲覧や画像利用に関するお問い合わせは、新座図書館宛にご連絡ください。

百人一首コレクションとは

本学の「百人一首コレクション」は、小倉百人一首から異種百人一首まで3,000点以上の資料を有し、貴重な写本、各種版本、巻子本、錦絵、かるた、双六、注釈・研究書、女性教養書、外国語訳、工芸品など幅広いものであることから、昭和52年 (1977) に国立国会図書館の「特殊コレクション要覧」に加えられ、日本有数のものとして高い評価を得ています。
平成20年 (2008) 、「デジタル・アーカイブ化」にも着手し、広く画像の一般公開をおこなっています。

跡見学園女子大学図書館における百人一首蒐集の歴史 ▼

 本学図書館所蔵百人一首の歴史は、昭和43年 (1968) 5月京都の某書肆から、跡見学園短期大学図書館が百人一首資料約600点を一括購入したのを機に始まりました。
 蒐集の整理・研究はたゆまず継続され、蒐集開始から4年目の昭和47年 (1972) には短大紀要第9集に「異種百人一首目録」が伊藤嘉夫・篠崎和子両氏によって発表され、続いて翌年には篠崎和子氏が短大紀要 第10集に「小倉百人一首目録稿」を著しています。更に昭和59年度 (1984) から4年をかけて仮目録として「短大図書館蔵百人一首目録稿1~4」を刊行し、これを基に平成7年 (1995) に「百人一首関係資料目録」、引き続き平成10年 (1998) には「百人一首関係資料目録二」を刊行しました。これで百人一首関係資料の整理分類は一段落し、翌年には「異種百人一首関係資料目録一」を刊行し、この時点までの所蔵目録は一応の完成を見ました。
 この間、昭和52年 (1977) には国立国会図書館参考書誌部「全国特殊コレクション要覧」に加えられるまでになり、全国の研究者、識者、愛好家に広く知られるようになりました。
 平成2年 (1990) に短大開学40周年記念として日本橋丸善で「百人一首展」を開催し、併せてその図録を発行しました。これによって本学の百人一首蒐集は更に広く世に知られるようになり、百人一首研究の世界で不動の位置を占めるようになりました。
 その後、跡見学園女子大学短期大学部(旧跡見学園短期大学)が平成19年 (2007) 3月に閉学した後、跡見学園女子大学図書館がこれらのコレクションを引き継ぎ、「跡見学園女子大学図書館百人一首コレクション」として継承してまいりました。
 また、平成23年度 (2011) より、毎年2回「新収資料展」を開催しており、一般の方々を含め、広く百人一首に親しんでいただいております。

跡見学園女子大学 図書館長 矢島 新

―跡見学園女子大学図書館 貴重書コレクション1より抜粋―

百人一首の文化力 ▼

 日本の詩歌を、古代和歌から中世和歌へと変容させてゆく、その歴史の歯車を大きく動かしたのが藤原定家 (1162~1241) である。そればかりではない。彼は、古典校勘を通じて、平安時代の文学テキストを今日まで伝える大きな役を果たしている。私たちの読んでいる『源氏物語』は、彼のもとで書写された本文にもとづいているのである。定家の影響は、死後ますます大きくなって、その存在は、日本文化史における巨人の域に達した。
 その彼の編んだアンソロジー(秀歌撰)が、いわゆる『小倉百人一首』である。それは、古く『百人一首』権威化と普及に大きな役割を果たした宗祇(そうぎ)の記した注釈書の内題に「小倉山庄色紙和歌(おぐらさんそうしきしわか)」とあって、嵯峨の小倉山荘の障子に貼った色紙和歌に由来する、との理解による呼称である。
 その成立時期については、彼の日記である『明月記』の文暦2年 (1235) 5月27日条に、息子為家の岳父であった蓮生入道(宇都宮頼綱入道)の依頼を受け、嵯峨中院の障子に貼る色紙のために、天智天皇以来、家隆・雅経に及ぶ古来の歌人の歌各一首を選び、筆を染めた、とある記事と関連が深いとみる説が有力である。ただし、帚木(ははきぎ)伝説に似て、遠くからは明瞭だが、近くに寄るとなぜか明確な輪郭が失われて、人々の心をその謎解きに誘ってやまない。
 小倉百人一首の歌はすべて勅撰集にみえる。室町前期の歌人正徹(しょうてつ)は「歌道において定家を難ぜむ(やから)は冥加(神仏の加護)もあるべからず」といったが、その秀歌撰は、定家が選んだ王朝和歌のエッセンスとして尊重されたのである。
 近世になると、歌歌留多としてもてはやされたのは知られているとおりだが、庶民層にまで及ぶ往来物という教養教科書のうち、女性向きのものには百人一首が数多く登場して、女性教養の伝統的規範的な教材ともなり、百人一首は、王朝ことばが織りなす美意識や感性を伝える豊かな地下水脈となったわけである。
 ところで、小倉百人一首の出典は、勅撰八代集によるが、勅撰集に記された、歌が詠まれた事情を記す詞書が省略され、部立や配列の束縛から解放されたことは、歌そのものを自由に理解する道を切り開くことになった。だから、百人一首の歌は、いちいちそれが詠まれた現場や勅撰集が伝える情報に忠実に解釈しなくてもよいのである。むしろ、開かれたテキストとなることで、享受者たちの自由な加工を促すことにもなった。そこに百人一首の創造的な文化力が生まれることとなった。
 特に、近世の人びとは、こうした楽しみをさまざまに発展させて、絵画とも結びついて、多彩な百人一首文化を花開かせたわけである。
 かくして百人一首は、連綿として続く和歌のことばを通じて、美意識や感性の伝統を、今そして未来の日本人に伝えるとともに、新たな文化を多面的に生み出す力を持ち続けているのである。
 跡見の百人一首コレクションは、世に広く知られているところだが、それは跡見の伝統と未来にいかにもふさわしいといえよう。

跡見学園女子大学 名誉教授 神野藤 昭夫

―跡見学園女子大学図書館 貴重書コレクション2より―

花開く百人一首文化 ▼

 小倉百人一首は、江戸時代にはいると、さまざまなジャンルと結びついて発展し、興味深い文化的発展をとげてゆきます。
 まず、第一は遊戯との結びつきです。ポルトガルから渡来したカードは、日本においてカルタとして受容され展開しますが、そのカルタの代表として百人一首カルタが広く大衆に普及します。遊びながら百人一首が暗唱でき、それによって、歌の教養の基礎が自然に身に付くわけですが、このことが古典の大衆化に果たした意義は大きなものがあります。また絵双六にも取り入れられ、百人一首双六も作られました。
 小倉百人一首が広く普及すると、今度はその共通の教養を土台として、様々な変化が生まれてきます。
 歌の意味をわざと間違って解釈してみせる(おど)け講釈と呼ばれる類のもの、百人一首の歌をもとにわざと滑稽な歌を詠む道化(どうけ)百人一首と呼ばれる類のもの等、百人一首を滑稽化する形式のものが見られます。
 さらに小倉百人一首の形式にならって、様々な百人を選んでその詩歌を添える形式のものも生まれました。これを異種百人一首と称しています。漢詩人を選んだもの、狂歌師を選んだもの、職人を選んだもの、遊女を選んだもの、芸者を選んだもの等、多種多様ですが、明治期に入っても、この流れは続き、明治の元勲・文化人を選んだものには、本学の創設者跡見花蹊も百人のうちの一人として入っています。
 浮世絵にも、百人一首は取り入れられました。葛飾北斎の「百人一首姥が絵解き」のシリーズは、歌の意味を江戸時代の風俗を交えながら変化を付けて描いてみせる類の絵に属します。絵解きは、本来絵の内容をわかりやすく解説することですが、ここは王朝の世界をわざと江戸風に理解して解説するような絵組になっています。また、三代歌川豊国の「百人一首絵抄」は、美人画のシリーズです。絵抄とは、絵による注釈を意味しますが、ここは歌の一部だけを江戸風に解釈して、絵の中に描き込むという類のものになっています。歌川豊国、国芳、そして広重共作の「小倉(なぞらえ)百人一首」のシリーズは、江戸時代の有名な演劇や物語の世界をテーマに、それを一つ一つ百人一首に結びつけたものです。その結び付け方が謎々風になっています。こうした形式のものを見立てと呼んでいます。
 小倉百人一首は、まさに基本的、大衆的な古典として、長くそして広く親しまれ、江戸文化という土壌の中で豊かな花を咲かせたのです。

跡見学園女子大学 文学部教授 岩田 秀行

―跡見学園女子大学図書館 貴重書コレクション2より―

跡見学園女子大学 茗荷谷図書館/新座図書館 ▼

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電話:03-3941-9102

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住所:〒352-8501 埼玉県新座市中野1-9-6
電話:048-478-3819

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E-mail:d-lib@atomi.ac.jp
URL: http://www.atomi.ac.jp/univ/library/

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