河出書房新社・東京カートグラフィック/WEB版デジタル伊能図【お試し版】

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9. 測量日記について  目次へ

(1)「伊能忠敬測量日記」の内容

「測量日記」の統一した表題は、昭和27年22月に、装丁を修理した際につけられたもので、清書本 28 冊には「寛政十二年庚申、蝦夷于役志」とか「享和元辛酉歳、沿海日記 完」などと、それぞれに原題がついています。測量回数、表題、原題と巻別内容は一覧表の通りです。

忠敬は全部で9回の遠国測量と2回の江戸府内測量をおこないましたが、本稿は第9次までの遠国測量の日記を収録しています。第5次測量帰着以後の江戸滞在部分は掲載していません。

表題原題名日記内容本書表題
測量日記之内一 蝦夷干役志、啓行策略 完 蝦夷御用集録 第一次測量(蝦夷地)幕府折衝編
測量日記之内二 沿海日記、啓行策略、 全 御用留日記 第二次測量(本州東海岸)幕府折衝編
測量日記之内三 寛政十二年庚申、蝦夷手役志 寛政12年閏4月19日~寛政12年10月28日 第一次測量
測量日記四 享和元辛酉歳、沿海日記、完 享和元年4月1日~享和元年12月7日 第二次測量
測量日記五 享和二壬戌歳、沿海日記 享和2年6月3日~享和2年10月23日 第三次測量
測量日記六 享和三癸亥歳、沿海日記、上 享和3年2月12日~享和3年7月4日 第四次測量
測量日記七 享和三癸亥歳、沿海日記、下 享和3年7月4日~享和3年10月12日
測量日記八 乙丑丙寅、沿海日記、元 文化2年2月25日~文化2年8月12日 第五次測量
測量日記九 乙丑丙寅、沿海日記、享 文化2年8月13日~文化3年2月3日
測量日記十 乙丑丙寅、沿海日記、利 文化3年2月4日~文化3年6月6日
測量日記十一 乙丑丙寅、沿海日記、貞 文化3年6月7日~文化3年11月20日
測量日記十二 戊辰、沿海日記、上 文化5年1月25日~文化5年8月1日 第六次測量
測量日記十三 戊辰、沿海日記、下 文化5年8月2日~文化6年1月19日
測量日記十四 測量日記、一 文化6年8月27日~文化6年12月29日 第七次測量
測量日記十五 測量日記、二 文化7年1月1日~文化7年4月28日
測量日記十六 測量日記、三 文化7年4月29日~文化7年12月30日
測量日記十七 測量日記、四 文化8年1月1日~文化8年5月8日
測量日記十八 辛未・壬申、測量日記 文化8年11月25日~文化9年7月21日 第八次測量
測量日記十九 壬申、測量日記 文化9年7月22日~文化9年10月13日
測量日記二十 壬申、測量日記 文化9年10月10日~文化9年12月29日
測量日記二十一 癸酉、測量日記 文化10年1月1日~文化10年4月13日
測量日記二十二 癸酉、測量日記 文化10年4月14日~文化10年7月15日
測量日記二十三 癸酉、測量日記 文化10年7月16日~文化10年11月7日
測量日記二十四 癸酉、測量日記 文化10年11月8日~文化10年12月30日
測量日記二十五 甲戌、測量日記 文化11年1月1日~文化11年2月28日
測量日記二十六 甲戌、測量日記 文化11年2月29日~文化11年5月23日
測量日記二十七 乙亥丙子量地日記、天 文化12年4月27日~文化12年12月30日 第九次測量
測量日記二十八 乙亥丙子量地日記、地 文化13年1月1日~文化13年4月12日

(2)測量日記の読み下しの凡例

① 第3巻以降では所々に付箋や、欄外記事が見られます。また、手分け測量がおこなわれた場合、手分け隊の記事は一段下げて記載されています。本稿では、欄外、付箋、手分け隊、等の記事はわかりやすいように褐色で表現しました。

※WEB版では、欄外、付箋、手分け隊、等の記事は冒頭に黒字で配置しました。

原文で1行内に割注扱いで2行書きになっている記事には、注記的な部分と、そうでない部分がありますが、個々に判断して明白な注記は括弧内に入れたものがあります。注記でない部分は本文と同じに扱いました。多くはありませんが、「校訂者」が追加しました。注記的文字は「青色」で表記しました。

※WEB版では、注記的文字は黒字で( )表記しました。

原文で3行注記や構造体表記となっていて、そのまま書下し文に直せない場合は、原文の記述と一致しない場合があります。

○○○村庄屋右衛門、□□□村庄屋仁助、△△△村庄屋左衛門

② 原文は、できるだけそのまま解読しました。明らかに作者の誤記、誤解によると判断されたものには、ルビ(ママ)を付けて後に訂正文字を( )表記しました。原文の地名のルビも原文の通りとしました。
漢字は当用漢字と正字を原則としていますが、固有名詞では旧漢字や俗字も使用しました。嶋→島、惣→総など、普通名詞と考えるか固有名詞と考えるかにより変わりますが、個別に判断しました。
旧漢字で、日記の意味を伝えるのに必要な場合には、平仮名にせず旧漢字をそのまま使用しました。(凪、倣、斯、鰐口など)。旧漢字で読み方が難しい文字には「平仮名」ルビを付けるか(慥か→たしか、迚→とても、而巳→のみ、など)、平仮名にしました。(都而→すべて、など)。訓読みでも支障ない場合にはそのままとした場合もあります(来此夜など)。

※ほか、WEB版では、次のようにしました。
踊り字は、々(漢字)、ゝ・ゞ(平仮名)、ヽ・ヾ(片仮名)、/\ ・ /″\(くの字点)を用いました。
判読不明の文字は☐とし、入力不可の文字は〓としました。丸付き文字の丸は省略しました。
ルビは括弧内に入れ、該当後の後ろに挿入ました。

③ 測量日記原文の文体は漢文調で、仮名の助詞をできるだけ省き、句読点のない読みにくい文章ですが、本稿ではなるべく句読点を付し、漢字の助詞の大部分を書きなおして、わかりやすくしました。(ただし、原文に現れる古文書などの写しは平仮名にはしていません)。助詞の「爾」、「天」、「茂」、「者」、「之」、「与」、「盤」、「須」、「江」、などは基本的に、「に」、「て」、「も」、「は」、「の」、「と」、「は」、「す」、「へ」と表し、また、「〆」「ニ而」のような文字は基本的に「して、しめて」、「にて」と表記しました。
「送り仮名」は付加せず、原文どおりとしました。(漸、同、来、など)。

④ 以上は原則を述べたものですが、その他の事項、助詞、句読点の扱い、原文中の注記的事項の取り扱い、地名、記事などを含め、解読に当たっての具体的な適用は、各校訂者の判断に任せています。したがって巻ごとに表記基準の多少の異同があることをご容赦願います。原文も17年におよぶ長い期間の出来事を書きつないだものであって、書き方も一定ではないことをご理解願います。

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